2012-01-01から1年間の記事一覧

和式トイレ、不要!

とある市立図書館のトイレにこんな張り紙があった。「トイレはきれいに使いましょう!!」ふむ。トイレがきれいに使われてないらしい。 トイレをのぞくと、なんと和式トイレ。これはむしろ、トイレをきれいに使うのが難しいのではないか。2008年現在で、住宅…

猿田彦の神

プッチーニのオペラ「蝶々夫人」には、登場人物達が日本の神々に祈る場面が何度か出てくる。蝶々夫人の婚礼の場で親類一同が、蝶々夫人の下女役のスズキが、「イザナギ、イザナミ、猿田彦の神」に祈る。猿田彦の神?知らんがな。プッチーニ、一体どこからそ…

島田裕巳「創価学会」

島田裕巳「創価学会」がおもしろかった。創価学会 (新潮新書)作者: 島田裕巳出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/06/01メディア: 新書購入: 8人 クリック: 263回この商品を含むブログ (88件) を見る現代日本最大の宗教団体といえば、間違いなく創価学会だろ…

暴力団対策のおかしさ

なんとなく昨今の暴力団排除条例(東京都は2011年10月に施行)に違和感があった。 暴力団といえば溝口敦氏。この分野のジャーナリストとして誰もが認める第一人者だ。 溝口氏の「暴力団」を読んでこの違和感がなぜ生じるのか、私なりに解消した。暴力団 (新…

明治安田生命のチラシがあまりに酷い

明治安田生命から今年(2012年)もらったチラシがあまりに酷い。 チラシ曰く、 これだけは聞いてください! 入院1日○○円の医療保障では足りない場合があることをご存知ですか? 例えば、狭心症で3日間入院した場合(冠動脈ステント留置術をうけたとき)、 …

最後の春

大叔父が亡くなったのはいつだったと聞いたか、記憶は定かではない。 多分、初夏のころではなかったか。大叔父が亡くなり、遺品の整理にかかった家族は、冬物の衣服が一切ないことに気がつき愕然としたという。大叔父は、次の冬まで生きていることはないと確…

アカウント型保険の危険

週間ダイヤモンド 2012年4月21日号の保険特集がおもしろい。超お薦め。週刊 ダイヤモンド 2012年 4/21号 [雑誌]出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2012/04/16メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見るその中で「入っ…

福砂屋のカステラ

カステラといえば福砂屋。 なかでも「長崎で買う福砂屋のカステラ」が最高。「おおっ!?福砂屋のカステラってこんなに美味しかったっけ」とさえ思ってしまったほど、東京のカステラとは格段に味が違うのだ。調べてみると同じ福砂屋のカステラでも、東京で売…

エイプリルフールの無粋

エイプリルフールはとかく難しい。 「NHK国営化」ジョークを謝罪 公式ツイッター NHK広報局の公式ツイッターで、エープリルフールのジョークとして書き込んだ内容が批判を受け、謝罪していたことが2日、分かった。同局によると、担当者が1日午前0時…

火事の記憶

私は今までの人生で3度、家屋が全焼した火災現場を目撃している。そのうち最も規模が大きかった火災では6棟が全焼した。1軒の半端ない老朽木造借家から出火し、あっという間に燃え広がった。 出火元の隣は消防署だった。消防署はがっしり厚いコンクリート…

ミューザ川崎、図面と現況が違った

2011年4月25日「ミューザ川崎の衝撃」 2011年10月5日「ミューザ川崎、天井崩落の原因」に引き続き、「ミューザ川崎(2003年竣工の約2千人収容のコンサートホール)、たかが震度5強の地震で全面的に天井崩落」という信じがたい事故について。さる2012年2月…

大火と保険と共済と

「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉がある。 そりゃ誰が考えても昔の木造家屋はよく燃えたであろうし、照明は行灯やろうそくという環境であったし、火事は頻発してただろう。 建築技術の発達、電気の普及等の火気の安全性の向上などによって火事がそれほど…

王子「さくら新道」あるいは戦後の焼失

ある日、王子駅ホームからなにげなく飛鳥山公園方向に目をやった。一瞬息が止まった。 「さくら新道」の長屋が焼失している。 東京・王子の「さくら新道」で火災 京浜東北5時間ストップ 2012.1.21 08:12 21日午前5時50分ごろ、東京都北区王子のJR王…

多様性の否定、排除の可視、それは

小学校の同級生にN君という男の子がいた。色白で、髪が肩下まで、そう、少女マンガの主人公くらいに長く、女の子のような言葉遣いで、女の子向けの小物やアニメが好きな子だった。彼の家族はどこも変わったところのあるようには見えず「普通」としか言いよう…

沖縄のオジイの言うたこと

沖縄の民宿で雑談していた時のこと。 70歳はゆうに超えているであろう宿のオジイがこう言った。「医療ミスで訴えるなど、好かん。お医者様は一生懸命やってくださったのだから、もしも自分がお医者様のミスで死ぬことがあってもそれは仕方のないことだと受け…

リビング・ウィルは必要というか必須

「終末期医療に関する調査(調査時期2008年3月)」の結果は興味深い。 http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/zaitaku/dl/07.pdf自分が治る見込みがなく死期が迫っていると告げられた場合、延命治療を望む人は11%。 家族が治る見込みがなく死期が迫っていると…

臨終の風景〜祖父の場合

父方の祖父が死んだのは1998年のこと。享年86歳。肺がんだった。 肺がんの進行は早い。ある時期に急激に痩せ、入院時には誰がどうみても「近い将来の死を確実に約束された末期がん患者」であった。高齢なのでがんの進行も遅いかもしれないという説もあったが…

コンサートホールの条件

ツィメルマン(Krystian Zimerman)といえば史上最高のピアニストの1人だろう。 「こんなクリアで粒だった音、完璧な演奏、聴いたことがない」と多くのクラシックファンを驚愕、熱狂させ、普段あまりピアノを聴かない人でも「オレでもこの人の演奏すげえっ…

転職禁止、無効

昨年聞いた話である。とある外資系金融機関がリストラを行なった。 赤字事業からの撤退。部署1つ閉鎖。他部署の業務も見直されたらしい。まさにRestructuring(事業再構築)である。 閉鎖部署以外に所属している社員の退職勧奨も行なわれた。対象社員は当然…

貧乏の定義、選択肢の不在

「あんた、金持ちと貧乏人のちがいを知っているかい」 「そりゃあ、財産のあるなしだろう」 「そうじゃねえよ。逃げ道があるかないかさ」 「貧乏人は犬や猫と同じで、与えられたものを食うしかねえ。たとえどんなにまずくたって、腹をこわしそうな気のするも…

Seven Sisters UK

海外に行くからには「日本でこれはないな」というものを体感したい。例えばイギリス セブン・シスターズ(Seven Sisters)。 下から見ると壮大な白亜の断崖。上のピクニックコースからはこんな感じ。 柵がない。 おかげでぎりぎりまで海に近づいて風景を「自…

ジャンクション

大山顕「ジャンクション写真集」。ジャンクション作者: 大山顕出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2007/12/12メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 5人 クリック: 123回この商品を含むブログ (70件) を見る正直、今まで東京の空を覆うジャンク…

千葉敦子氏をふりかえる

映画「エンディングノート」を観て、千葉敦子氏をもう一度振り返りたくなった。ジャーナリストだった千葉敦子氏は、乳がん発覚後、患者の立場から日本のがん治療現場の問題点の指摘、アメリカにおけるがん治療のあり方を紹介、いかにあるべきかの提言を行っ…

2009年のエンディングノート

砂田麻美監督「エンディングノート」を観る。 http://www.ending-note.com/ エンディングノート [DVD]出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2012/05/25メディア: DVD購入: 6人 クリック: 13回この商品を含むブログ (9件) を見る多分、2011年日本公開…