2016-01-01から1年間の記事一覧

明治村の建物たち

一度行ってみたかった博物館明治村。日本で、これだけ貴重な歴史的建物が集まった場所は他にない。 木造建築が主で、大火の頻発した日本は、「建物は消費財」という意識が根底にあるせいか、どんなに美しく歴史的価値ある建物も、割とがしがしと壊してしまう…

明治村攻略メモ

明治村は、日本の貴重な建造物を集めた野外博物館だ。1965年に開村した。 「明治時代は、我が国が門戸を世界に開いて欧米の文物と制度を取り入れ、それを同化して近代日本の基盤を築いた時代で、飛鳥・奈良と並んで、我が国の文化史上極めて重要な位置を占め…

ウルユス

明治村でみつけた「ウルユス」なる薬の看板。ウルユスってなんだ? ウルユス 看板 江戸時代「ウルユス」という日本初の洋風の名前は、「空(むなしう)す」の「空」という字をバラバラにして作られたもので、お腹を空にする下剤のような薬だった。この看板に…

熊本地震、ブロック塀と若者の死

熊本地震で、29歳の若者が亡くなった。その報道(2016年4月17日 毎日新聞)は、亡くなった若者の職業や、家族や友人が語る人柄や、恋人の存在といったプライベートに重心を置いた記事だった。死者を悼む意図は理解できるにしても、個人的には、死者の人柄や…

熊本地震、旧基準家屋に死者集中

熊本地震では37名が建物倒壊により亡くなった。 地震発生が夜だったから、ほとんどの人が自宅で就寝中に死亡している。さて、気になって仕方ないのは、「倒壊したのは、一体、いつ建てられた建物なのか」ということだ。 なんと、毎日新聞が、まさに知りたか…

かんぽ生命のターゲット層がすごい

郵便局の店頭ポスターに思わず目をむいた。 11月生まれの方今月がチャンス!!次の月になってしまうと月々の保険料が上がるまたはご加入いただけなくなる商品があります。昭和25年生まれの方 終身保険(定額型・おたのしみ型)昭和20年生まれの方 新フリープ…

「健康づくり推進店」で間接喫煙の怪

東京都北区には、「健康づくり推進店」とかいうステッカーを貼っているレストランがいくつかある。さて、「健康づくり推進店」に入ってみよう。げ。思いっきりタバコの煙が。こんなところで食事したら、がっつり間接喫煙するやんけ。更に言うと、入店時にタ…

ヴィヴィアン・マイヤー

ヴィヴィアン・マイヤーは、歴史に残る優れた写真家だ。セルフポートレートに見るような、鏡や影や光を利用した、おもしろくて、お洒落で芸術的な写真もいい。が、何といっても「路上における市井の人々のポートレート」という分野で、彼女を超える写真家は…

そごう柏の回転レストラン

そごう柏店は、なんと、1973年開店。最大の特徴は、14階にある回転レストランだ。日本で回転レストランが続々とつくられたのはいつごろだろうか。 いまや回転稼働しなくなった回転レストランが多い中、そごう柏は、最後まで回転稼働を続けた。そごう柏店は、…

部活と顧問

たまに「○○部の顧問になりたくて高校教師になった」という人がいる。で、圧倒的な実績を残し、多くの教え子に慕われて教師生活を終える。それは幸福な人生だと思う。でも、一般的に中学、高校のの部活動には問題点が多すぎる。「中学ではすべての生徒が部活…

プロスポーツ選手と資産管理

野球界のスーパースターだった清原和博氏は、これまで推定で60億円稼いだと言われる。しかし、現役を引退して2016年現在、経済状況が相当に切迫していると取りざたされている。清原氏と高校同期の、さらに華やかな立場のスターだった桑田真澄氏は、親族の不…

広島の戦災孤児

ずっと気になっているテーマがある。1945年の終戦後、戦災孤児は、一体、どうなったのだろう。当時、空襲で多くの都市が焦土と化した。空襲の中、親が死に、あるいは親とはぐれ、孤児になった子どもは当然いただろう。 携帯電話もインターネットもないあの時…

「最近の若者は覚醒剤なんてやらない」

覚醒剤、といえば、違法でヤバい薬の代名詞だが、意外にその歴史は浅い。1941年(昭和16年)、大日本製薬(大日本住友製薬)ヒロポン販売。 ヒロポンは薬局で買える「薬」だった。この時点では製薬会社にも国にも「覚醒剤はヤバい」という認識は微塵もなかっ…

健康で文化的な最低限度の生活に必要なモノ

とても幸運なことに、私は、というか、すべての日本国民は、「健康で文化的な最低限度の生活」を営む権利を持っている(憲法25条)。さて、「健康で文化的な最低限度の生活」に必要なモノってなんだろう。 それは時代によって変わってくる。 例えば、1950年…

座高測定78年。廃止の理由は「意味がないから」

2015年、座高の測定が廃止された。座高の測定が始まったのは1937年。以後78年もの長きに渡って、小学校で、中学校で、高校で、毎年測定されてきた。さて、廃止の理由は?「意味がないから」はじまった理由は? 「胴体の部分には肺・心臓・肝臓、臓器が入って…

児童虐待と子どもの立場

たびたび父親から暴力をふるわれている少年から話を聞く機会があった。 つくづく子どもというのは弱い立場だと思う。 児童虐待について、気が付いた点を2つ記録しておく。1.認知バイヤス的にも子どもは家庭内でとても不利な立場 「自分に都合の悪いことは…

ある児童虐待遭遇の記録

その冬の夜、私は、とても満ち足りた気分で帰路についていた。もうすぐ家に到着するころ、後ろから来た少年が私を追い抜いた。少年の足元が目に入る。靴を履いていない。「話しかけた方がいいのだろうか」とためらいつつ見ていると、少年が振り返り、「ティ…