明治村攻略メモ

明治村は、日本の貴重な建造物を集めた野外博物館だ。1965年に開村した。

「明治時代は、我が国が門戸を世界に開いて欧米の文物と制度を取り入れ、それを同化して近代日本の基盤を築いた時代で、飛鳥・奈良と並んで、我が国の文化史上極めて重要な位置を占めている。明治建築も従って江戸時代から継承した優れた木造建築の伝統と蓄積の上に、新たに欧米の様式・技術・材料を取り入れ、石造・煉瓦造の洋風建築を導入し、産業革命の進行に伴って鉄・セメント・ガラスを用いる近代建築の素地を築いた。これらの建築のうち、芸術上、歴史上価値あるものも、震災・戦災などで多く失われ、ことに戦後の産業の高度成長によって生じた、大小の公私開発事業により、少なからず姿を消していった。取り壊されてゆくこれらの文化財を惜しんで、その保存を計るため、今は二人とも故人となられたが旧制第四高等学校同窓生であった谷口吉郎博士(博物館明治村初代館長)と土川元夫氏(元名古屋鉄道株式会社会長)とが共に語り合い、二人の協力のもとに明治村が創設されたのである。」
(出典:明治村ホームページ「明治村の創設」http://www.meijimura.com/about/

頭が下がる。現在、明治村にある移築展示建造物は67件。この明治村がなければ、消えてしまった名建築がどれだけあることか。

これはもう、明治村には行かざるをえない。

というわけで、やっと明治村に行ってきた。以下、「明治村攻略メモ」である。


1.日程

野外博物館だけに、雨が降っていると辛い。天気予報をみながら決行日を決めるべし。梅雨時は避ける。あと、真夏日真冬日も避けたい。明治村には申し訳ないが、雨の中とか、照りつける狂暴な真夏の日射しの下とか、極寒の中とか、野外を歩きまわるのは、正直、辛い。

そして、明治村、とにかく見どころ多過ぎで、とても1日ではまわりきれない。

お奨めスケジュールとしては、「開園時間近くに到着。まずは村営バス(建物ガイド付き)で明治村の全体を把握。11時からは建物ガイド中心にまわる。その後は閉園まで興味ある建物を回る」という感じだろうか。なので、明治村訪問前夜は名古屋か犬山に泊まるのがお奨め。
 
2.靴

歩きやすい靴なのはもちろん、建物内に靴を脱いで入ることが多いので、脱いだり履いたりしやすい靴がいい。

3.建物ガイドをチェック

見学制限していて、スタッフがガイドする形式をとる建物が結構ある。ガイド時間は、15分程度で、11時から15時頃まで実施。というわけで、この時間帯は、ガイドのある建物をまわるべし。

【見学制限があって、ガイドによる見学の方式をとる建物】

1丁目8番地 西郷從道邸
2丁目18番地 東松家住宅
3丁目27番地 西園寺公望別邸「坐漁荘」
3丁目68番地 芝川又右衛門邸
4丁目49番地 呉服座
5丁目65番地 高田小熊写真館

上記は、明治村の従業員によるガイド。

1丁目7番地 学習院長官舎
3丁目32番地 神戸山手西洋人住居

この2つはボランティアガイド。
私が見学した際は、従業員ガイドよりボランティアガイドの方が、クオリティが高かった。
明治村、いいのか、それで。
ただし、ボランティアガイドゆえか、1日1回のみとか、かなり参加難易度は高い。

ガイド情報はここでチェック。
http://www.meijimura.com/enjoy/point/building/

4.割り切り重要

1日ですべて見て回るのは無理。どうせ改修中で見られない建物もあるので、すべてを観るのは無理、と割りきってまわった方がいい。



さて、次はいつ行こうか。次は犬山の町も見てまわろう。