北海道の開拓小屋

北海道開拓の村で北海道の開拓小屋をみる。


開拓小屋

開拓小屋は開墾小屋とも称し、移住者が最初に建てた住居である。
丸太を埋め立てて柱とし、桁、梁、垂木をわたし、笹、茅などで屋根や壁を葺き、出入口・窓にはむしろを下げた。屋内は一部が土間で、他は笹・枯草を重ねたうえにむしろを敷いて居間とし、炉を設けた。明治期のものを再現した。

建築年代:明治期
面積:28.98㎡
構造:木造平屋建
再現年:1990年

(出典:北海道開拓の村)

絵的にはノスタルジックで素敵だ。絵的には。
でも壁がこれ。

実際はここまで粗くなかっただろうが、それでも茅の壁である。冬は寒風が吹き抜けただろう。というか、吹雪の日もある北海道の厳しい冬をこんな茅の屋根と壁で越えられるのだろうか。

そして約30㎡の室内で、極めて燃えやすい寝具もあるのに火を焚くという暴挙。

「凍え死ぬのが先か、焼け死ぬのが先か、それが問題だ」。

最初の1年を越えることができなかった開拓移民は多いのではないか。
この住環境は過酷だ。
この開拓小屋から出発して定住まで行きついた人はどのくらいいるのだろう。

当時の農民の住環境レベルは全国的にこんなものだったのか、北海道移民は捨て石的に過酷な扱いだったか、どちらなのだろう。