取材拒否の店の当然
「取材拒否の店」という言葉がある。
私には取材拒否という対応は当然としか思えない。
個人的体験。
予約したレストランに予約時間ジャストに到着したら、お店の人いわく、「テレビの取材が終わってないので30分後においでいただけますか」。
予約客よりテレビ取材優先ですか。
「それ、優先順位間違ってませんか?」
予定時刻に取材完了しないのは、お店にとっても一般客にとっても非常に迷惑だ。
とあるレストラン店主から聞いた話。
ある個人経営レストランにテレビ取材の申し出があった。店主は、店の休みの日に出てきて、取材用に食材等を準備して待っていたところ、約束の時間を過ぎに、「あ、今日は取材に行けなくなりました」と謝罪の言葉もなしに電話で取材キャンセル。
え。食材の行方は。店主の時間の補償は。もちろん一切なし。
ほとんど常識外でないか。
取材は商売の邪魔だ。取材に時間を割かれるし、取材に対価が支払われるわけでもない。しかも無礼。
とはいえ、テレビの効果は絶大だ。
昔、「アド街ック天国」で地元の町が紹介された。紹介された店はどこも割と微妙だった。
びっくりしたのは、放映の翌日だ。
紹介された店に行列ができている。
地元人としては、「その店、そんなに美味しくないですよ」、「美味しい店は別にありますよ」と思ったものだ。
テレビで取材される店は必ずしも美味しい店ではない。
★★★
テレビ放映は店にとって経営的なメリットがあるのか。
テレビ放映は、店にとって記念になる。店の人の親戚や知り合いが放映をみて喜ぶというのはあるだろう。
それはそれで「あり」なメリットで、それを否定するものではない。
でも、経営的なメリットはどうなのか。
もしも、大体お店の提供キャパいっぱいの来客のある人気店だったら。
店の広さや料理可能な物量など、店には提供可能限度が厳然としてある。人気店なら、既に伸びしろはないだろう。
テレビ放映したら、一時的に客が殺到する。
予約の電話への断りの対応や行列等への対応が発生する。
店にとって、収入は増えず、負担や対応コストだけが増加する。
人気店の取材拒否は当然でしかない。