2018-01-01から1年間の記事一覧

ルノワール「帽子の女」

国立西洋美術館の「帽子の女」。松方コレクションの1枚である。目に入った瞬間、「あ、ルノワール」とすべての人が思う作品だ。 多くの人が「ルノワール」と聞いてイメージする絵の代表格ではないか。◆ルノワール「帽子の女」1891年 ルノワール、50歳のとき…

ブリューゲルのみた子ども

ブリューゲル展に行ってみた。 「農民のブリューゲル」と呼ばれたピーテル・ブリューゲル1世からはじまる一族なだけに、農民を描いた絵は多い。その中の1枚である。◆ピーテル・ブリューゲル2世「聖霊降臨祭の花嫁」1616年以降農村の祭りの絵だそうな。 少…

昭和の白いばらが散った

「ふるさとの 訛なつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」 (石川啄木『一握の砂』1910年(明治43年)発行)正直、こういう切実な渇望は、2018年の今はないのではないかと思う。そもそも首都圏へ移住した者の子や孫ならば、東京とは異文化の「ふるさ…

石の上に置く家

北海道開拓の村で、明治期、大正期の住宅をみて思うこと。「耐震もなにもあったもんじゃないな」◆旧島歌郵便局(1902年(明治35年)築) http://www.kaitaku.or.jp/guide/tatemono/14.htm石の上にのってるだけ。しかも隙間があるので冬は相当寒そう。 もっぱ…

犯人は、海苔

2017年2月、立川の小学校で1098人もの患者を出す食中毒が発生した。 うち入院した人は9名。なかなかハードな食中毒だったようだ。 2月24日の東京都福祉局の発表によると、「患者は2月17日(金曜)午前1時00分から、おう吐、下痢、発熱等の症状を呈していた…

カルロ・ドルチ「悲しみの聖母」

国立西洋美術館で一番人気の美女である。1998年の購入なので、意外にも新顔である。 国立西洋美術館といえば松方コレクションを連想するが、近年購入された作品にも魅力的な作品がたくさんあるのだ。◆カルロ・ドルチ「悲しみの聖母」1655年頃ほのかな光背、…

ユベール・ロベール

国立西洋美術館の常設展、金曜、土曜は夜間も開館している上、金曜17時以降の入場料は無料かつ写真も撮れる(2018年現在)。 にもかかわらず東京の美術館としてはとても空いてる。間違いなく東京でもっともお得な美術館だ。 国立西洋美術館で一番好きな絵は…

ふぐの肝

新年早々、なかなかインパクトのあるニュースが飛び込んできた。「スーパーでフグの肝入りパック販売」。え。フグの肝って猛毒じゃないの? フグの肝臓について フグの肝臓は有毒部位であり、種類を問わず、天然や養殖に関わらずその販売や提供は食品衛生法…

北海道の開拓小屋

北海道開拓の村で北海道の開拓小屋をみる。 開拓小屋開拓小屋は開墾小屋とも称し、移住者が最初に建てた住居である。 丸太を埋め立てて柱とし、桁、梁、垂木をわたし、笹、茅などで屋根や壁を葺き、出入口・窓にはむしろを下げた。屋内は一部が土間で、他は…