美術館チケット売り場行列の怪
大抵の場合、自分の行く美術展が空いているのか激込なのか、到着してみるまで分からない。
私は激込みの美術展なんぞ慰謝料をもらっても勘弁なので、行列がみえたら速やかにその美術展は諦める。混んでいたらパスしたいので美術展の前売り券はあえて買わない。
企画展は大混雑でも常設展は大抵空いているし、美術館の図書室で過ごすのも悪くない。
美術展の行列をみると、「大混雑でも絶対美術展に行く」という人たちがこんなにいるのか。と自分とは違う判断をする人が沢山いることにちょっと驚く。
2016年東京都美術館の「若冲展」は、4,5時間待ちの大行列に耐える人達がいることに心から驚いた。ただ、上野の美術館の場合、比較的地方からの訪問客が多いだろう。「若冲展目当てで遠路はるばる来たのに行列で諦めるわけわけにはいかぬ」という心情の人が多かったかもしれない。
あと、長蛇の列をみて毎度思うこと。
会場入り口の行列は仕方ない。でも、美術展のチケット売り場で行列しなくてもネットでチケットが買える美術展もあるし、大抵の美術展チケットはコンビニで買える。そしてコンビニのチケット発券機に行列ができているのはみたことがない。
なぜチケット売り場にこんなに並ぶのか。不思議だ。
2017年5月、新国立美術館のチケット売り場の行列。
平日午後でこの行列。美術展会場入り口の行列は、ミュシャ展はなし。草間彌生展は多少あり。
ミュシャ展目当てならチケットさえゲットさえできていれば行列の必要はないのに。
新国立美術館
「草間彌生 わが永遠の魂」2017年2月22日(水)〜5月22日(月)
「ミュシャ展」2017年3月8日(水)−6月5日(月)
2017年10月、北海道近代美術館の「ゴッホ展」チケット売り場の行列。
雨なのに。平日午前なのに。美術展会場入り口には行列なし。チケットさえあれば並ぶ雨の中並ぶ必要はないのに。
利用客としては、美術展会場入り口で行列していたら、それはもう行列に耐えるか、美術展自体を諦めるしかない。でもチケット売り場の行列は避けられるのに。