口座振込の24時間365日即時着金が実現した

長い間、「(他行口座への振込は)15時までなら当日着金。15時過ぎたら翌営業日着金」が日本の常識だった。

とはいえ、ここ10年くらいずっと「そのうち他行口座への振込も24時間365日即時着金になるのだろうなぁ。いつ実現するのだろう」と思ってきた。

それがついに実現した。

全国銀行資金決済ネットワーク「モアタイムシステム参加金融機関一覧」
https://www.zengin-net.jp/company/time/

2018年10月9日 モアタイムシステム稼働

10月時点では75%の銀行と、信用金庫、信用組合が参加。
うち24時間365日接続の金融機関は62%。

スタート時点においては、みずほ銀行はじめ、まだ参加していない金融機関はたくさんあるが、多分、数年以内にどこの金融機関も振込は「24時間365日即時着金」になるだろう。

大多数の人が「振込は即時着金するものでしょ?どこの銀行でもそうだし」と思ってるのに、「うちは違うんです。翌営業日着金となります」というのはちょっと顧客に言いにくいし、場合によっては「即時着金と思い込んでたのに違う」という面倒なトラブルが起こる可能性がある。

といって、個人的には別に「口座振込翌営業日着金」で何の不便も感じない。
「口座振込24時間365日即時着金」という強いニーズはどうも具体的に思いつかない。

でも、私が思いつかないだけで、世の中にはニーズがあるのだろう。
どのようなニーズがあるのだろうか。資料をみてみた

全国銀行資金決済ネットワーク「モアタイムシステムのご紹介」
https://www.zengin-net.jp/company/pdf/more-introduction.pdf

「実現する振込シーン」として、3つ挙げられている。

 

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1.「緊急の振込」

個人的には「緊急の振込」の体験がないし、今一つ状況が思い浮かばない。
あえてシチュエーションを想像してみれば、「ぎりぎりで暮らしている学生などが、GW始めなどに無一文に陥って食うにも困る状況になってしまい、親に至急の振込を依頼する」とかだろうか。かなりレアケースな気がする。

2.土日・夜間の食事代の割り勘

食事の割り勘を口座振込するという発想がなかった。
口座振込より現金清算の方が楽な気が。

3.土日・夜間のネットショッピングの支払い

クレジットカード払いが圧倒的に多いのでそもそも口座振込支払のケースが少ないと思う。
まれに「代金は銀行口座振込、着金を確認したら発送」という地方の小さな店の通信販売を利用することもあるけれど、通常、営業日(平日)に着金確認をして発送なので、むしろ「翌営業日朝着金」でもまったく問題がない。

★★★

口座振込の24時間365日即時着金というのは、切実なニーズがあったわけではないし、生活がすごく便利になるという変化はない気がする。

ただ、振込したら即着金しているはずというのは分かりやすくて素敵だ。