山谷のドヤ住まいと賃貸を比較する

久しぶりに山谷を歩く。

相変わらずのドヤ街。商店街は見事なシャッター街

おっさんが道端に座り込んでワンカップを嗜んだり、なぜか道端でごろりと寝ていたり、ちょっと他ではみない光景だ。

労務者の街。

代官山などから山谷に来ると、道行く人の違いに驚く。いわゆる労務者がこれほど集まった町は東京では他にないだろう。

ただし、道路にゴミが散乱していたり異物が落ちていることもなく、街は清潔だ。
そして空気は平和で危険を感じることは基本的にない。
山谷の街を歩いて見た限りでは、東京は、近代社会として悲惨なレベルの貧困の撲滅に概ね成功しているのではないかと思う。

さて。山谷と言えばドヤ街である。ドヤの相場は2,200円くらいのようだ。

そして事実上、ドヤの一室に住んでいる人もいるのが、洗濯物やらの状況から、外から見ても分かる。

昔、月々の家賃38,000円也の風呂なし、トイレ共同の某荘に暮らしていた友人が、「うちはドヤより遥かに安い」と言っていた。

その通り。計算してみよう。

ドヤ代は1か月平均約66,000円かかる。
1か月の家賃50,000円以下であれば、電気代、ガス代、水道代を一か月約10,000円、管理費3,000円と仮定しても、間違いなくドヤに住むより安い。

東京23区内でも、家賃50,000円以下の物件は珍しくない。
SUUMOで検索して14,600件もヒットする(2015年6月現在)。

もし自分がドヤ街の住人なら、とりあえず家賃50,000円以下の風呂付アパートを探すけどな、と思う。
生活費も抑制できる上、生活の質も向上するわけで、どう考えてもドヤより50,000円賃貸住まいの方が合理的だ。