都知事選挙2014

猪瀬直樹氏の辞任を受けての大雪翌日、2月9日に都知事選挙
何しろ自民党公明党、連合の推薦を受けている舛添要一氏が圧勝することは予想がつくから盛り上がりには欠ける。とはいえ私も舛添氏が妥当だと思っている。

候補者の中で舛添氏が都知事に妥当だと思う理由。

その1.実績と実力のある有能な政治家だから
舛添氏は2007年から2009年まで厚生労働大臣を務めている。その間の仕事ぶりをみるに立派な実力派だ。国会議員とか都議会議員とかと違って都知事は首相なわけで、ポテンシャルだけで選ぶというのはちょっとないと思う。実績と実力のある人を選ぶべき。

その2.政策案が常識的で優先順位も妥当だから
舛添氏の東京世界一実行宣言を上から3つ引用してみる。

1.史上最高のオリンピック・パラリンピックで東京の魅力を世界へ発信
2.大災害にも打ち勝つ都市
3.安心、希望、安定の社会保障

当然ながら、上記はすべて(国政マターではなく)東京都マターである。都知事選なのに国政マターを持ち出しているような候補は論外だと思うのだが、そういう候補の方が多い。

優先順位順にみてみる。


第1位:東京オリンピック
2020年の東京オリンピック開催が決まった以上、それが次の知事の一番の取り組み課題になるのは当たり前。いかにこの東京オリンピックを東京にプラスになるように利用できるかが政治家の腕の見せ所だ。オリンピックをトリガーにどう東京を整備していくのか。私はオリンピック自体には興味がないのだが、東京がどう変わるのかに関してはものすごく興味があるし楽しみにしている。

第2位:災害対策
日本の主要な機能は東京に集中しているわけで、東京都の人口は1300万人なわけで、しかもここ数年、地震が頻発してるのを都民も体感しているわけで、そりゃ災害対策が第2位に来ると思う。

第3位:社会保障
オリンピックと地震がなかったら最重要課題だと思う。継続可能で効率的な社会保障制度。ばらまきじゃなくて。私は舛添氏は合理的に全体最適を志向する政治家だと思っている。


というわけでストレートに判断すれば「舛添氏に一票」なのだが。


先日、舛添氏がある商店街で挨拶巡りをしているところに遭遇した。舛添氏はすべての店を回るわけでも、分け隔てなく握手するわけでもない。ちゃんと先導者がいて舛添氏を支援者のいる店に先導していく。舛添氏はその先導に従い、次々それらの支援者と握手していく。

「花から花へ」ならぬ「爺から爺へ」。

「なんかやばい」という気がしてしまった。オバマ氏の「チェンジ」に感じた期待感とちょうど対極にある危機感である。舛添氏への一票は既得権益層への一票でもあるのだ。

考えてみれば何しろ舛添氏は、自民党公明党、そして連合にいたるまで、組織票をがっちり固めていて圧勝は決まっている。
そこに私の1票を追加しなくてもいいだろう。

それより、落選は分かっていても「あなたの立候補を私は支持します」という投票もありかもしれない。当選しないにしても「得票がこれだけあった」というのは一つの実績だ。
それに、供託金(都知事選の場合300万円)没収回避というのも候補者の政治へのモチベーションが下がるのを防ぐ一票の持つ効果だ。

なので候補者中、唯一50歳以下で、インターネットを使って選挙期間中に政策とかまとめちゃおうという、今までにない手法にチャレンジした家入かずま氏(35歳)のポテンシャルに1票。


〜結果〜

得票としては舛添氏の圧勝。とりあえずほっとする。
家入氏は泡沫候補筆頭。現時点では見識も実績も足りないのでこんなところだと思う。というかむしろ今回当選したら、あまりに力量不足で家入氏にとっても都民にとっても不幸だったと思う。今後に期待。

〜覚書〜

・選挙速報は池上彰氏の東京MX。ゲストの松沢成文氏(現参議院議員)が圧倒的にお見事。

・おときた駿都議会議員の「都知事候補者に全員会いますプロジェクト」がめちゃ面白かった。超有意義企画。
http://otokitashun.com/