東邦生命と告知書の思い出

昔のことである。東邦生命(1999年破たん)の営業職員から「生命保険契約の告知書」を渡された。

渡された告知書の職業告知欄には既に「はい」に○が記入されていた。

職業 次の職業に従事していますか。

1.●漁船乗組員、魚介類採取作業従事者●貨客船・ハイヤー・タクシー・トラック・飛行機乗務員●鉱山・炭鉱の坑内(坑外)・採石・土砂採取作業従事者●外線・架線・送電線保守作業従事者●伐木・筏・運材作業従事者●鉄骨・鉄筋・型枠・リベット・窓ふき・地価工事・トンネル工事・建設(土木)作業従事者、大工・左官●レスラー・ボクサー・騎手・サーカス団員・競輪・オートバイ・競艇選手・力士●潜水・潜函・サルベージ作業従者、港湾荷役作業従事者、火薬・有毒物取扱者●露店商人
2.●その他これに準ずる方

どうひっくりかえっても私は「次の職業」に該当しない。それは東邦生命営業職員も百も承知。

疑義を申し立てたところ、「間違えました」「訂正印で訂正してください」。
なんで私が間違えたわけでもないのに(東邦生命ではなく)私が訂正印を押して訂正せなならんねん。

いまだにあの屈辱は忘れられない。

東邦生命は社をあげて虚偽の職業告知をさせることによって高い保険料ぼったくっていたと私は確信している。

気が付かずサイン押印してぼったくられる契約者も契約者だが、そんな申込書を渡す保険会社の倫理感覚はちょっとどうなのよ?と思う。

教訓。
保険の申込書や告知書はすべて目を通し、すべての疑問を解決してから記入しましょう!
保険会社がさりげに地雷を埋め込んでいるかもしれません。


しかし、いくらなんでもこんなブラックな保険会社は東邦生命くらいだったと思いたい。
こうして契約者から不当に高い保険料をぼったくっても破たん。

放漫経営、あな恐ろしや。



<東邦生命関連図書>
森功許永中 日本の闇を背負い続けた男」

許永中 日本の闇を背負い続けた男 (講談社+α文庫)

許永中 日本の闇を背負い続けた男 (講談社+α文庫)

なぜこれが東邦生命の関連書なのか?
答え。許永中のタニマチは東邦生命社長だったから。
闇社会の匂いが濃厚に立ち込める男を本社に出入りさせていた東邦生命という会社とは一体なんなのだろう。

・・

東邦生命の破綻には個人的に非常に興味がある。
山一證券と違って破たんのきちんとした原因究明や検証がされていないように思う。というか、あれ、明らかに計画倒産だし。ある意味、真のブラック企業だろう。もしかしたら東邦生命は山一より山口組などに近かったかもしれない。
東邦生命関連の書籍や論文があれば読んでみたい。
ご存じの方、是非教えていただければ。