ジャニーズ事務所、この許されざる者
2016年1月のSMAPのあまりに異様な謝罪会見。
2015年1月の呆れるしかないジャニーズ事務所、メリー喜多川副社長のインタビュー記事。
週刊文春が報じた ジャニーズ女帝メリー喜多川 怒りの独白5時間【文春e-Books】
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ジャニーズ事務所って、一体どうなってるんだ?とても「まともな会社」とは思えない。
そう思って、ジャニーズ事務所について検索してみた結果がシャレになってなかった。
思い返せば1990年頃、上半身裸の少年たちがステージ上を縦横に走り回っていた。
あれは「光GENJI」という名前の少年グループだった。「なんで上半身裸?」という違和感はあった。なんとなく痛々しいものを見た気がして目を背けた。
そして、確かに「ジャニーズ事務所では性的虐待がある」という噂は聞いたことがあった。
しかし、ジャニーズ事務所の醜聞は、違和感とか、噂とか、推測のレベルではなかった。
1988年、元フォーリーブスの北公次氏が、ジャニー喜多川氏の性的虐待を暴露している。
その後、複数の元ジャニーズタレントからの告発がなされている。
1999年、『週刊文春』がジャニーズ事務所に関する特集記事を掲載。
2000年には、ジャニーズ事務所に関しての問題提起が国会でなされている。
第147回国会 青少年問題に関する特別委員会 第5号(平成12年4月13日)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/007314720000413005.htm
ジャニーズ事務所の問題が複数取り上げられているが、特に大きな問題は以下の2つだ。
1.ジャニー喜多川社長のセクハラ疑惑
2.ジャニーズ事務所で横行する(未成年者の)飲酒や喫煙問題
セクハラ(というより性的虐待・性犯罪)も、未成年者の飲酒や喫煙も、子どもを預かる組織として容認してはならない事項だ。
そして、2002年から2004年にかけての裁判で、ジャニー喜多川は、少年タレントへの同性愛行為を認定されている。
もう、「ジャニー喜多川氏により、少年への性犯罪が行われている」というのは、公に知られた事実としか言いようがない。むしろ「知らない」という言い逃れはできない状況だ。
少なくとも、2004年の判決が出た以降、「ジャニー喜多川氏が社長となっている事務所とこれまで同様、ビジネスパートナーであり続ける」ことは不適切だ。
それは、社会が児童に対する性犯罪を容認していることになってしまう。
かつてジャニーズ事務所に所属していた木山氏はジャニーズ事務所について、こう語っている。
ジャニーさんはもともと、少年愛、ワイセツ行為目的で、すべてを始めた人なのだ。端的にいえば、ジャニーズ事務所はジャニーが一生やりたい放題、少年をイタズラし、レイプするために設立したプロダクションであり、それがたまたま、水商売あがりのやり手の姉メリーの参加によって、事業としても成立してしまったにすぎないのだ。こう言っても決して過言ではないだろう。
(木山将吾『SMAPへ そしてすべてのジャニーズタレントへ』)
テレビ局の倫理規定はどうなっているのだろう。
ぜひ、ここは各テレビ局に見解を問いたださねばならない。
なお、社長が児童への性的虐待をしていることがよく知られた組織で、性的虐待が蔓延していない、とは考えずらい。
ジャニーズ事務所は、とんだディストピアになっている可能性が高い。
・各テレビ局は、取引可能とするタレント事務所の条件について、規定は設けているのか。
・タレント事務所の監督官庁はどこなのか。
・タレントの人権問題、労働問題について、監督、規制等をなす組織はあるのか。
「芸能界は特殊だから、人権無視の前近代社会のままでいい」なんてことはないはずだ。
むしろ、テレビを通して人目にふれ、親しまれる存在のタレントが、不当な扱いを受けていることは、社会的に悪影響を及ぼす。
ジャニーズ事務所の問題は、あまりに大きすぎる。とても見逃すことなどできない。
<関連エントリ>
2016年8月23日「SMAPに関する記憶」
http://d.hatena.ne.jp/falken1880/20160823
2016年8月28日「SMAP解散が示唆するもの」
http://d.hatena.ne.jp/falken1880/20160828
<関連図書>
・星野陽平「芸能人はなぜ干されるのか」
ジャニーズ事務所だけでなくバーニングも酷い。日本の芸能界、完全に21世紀から取り残されている
「エンタテイメント業界の近代化」というのは、国(監督官庁)主導で取り組んでもよいかもしれない。規制、ルールづくりこそ重要。
・北公次「光GENJIへ―元フォーリーブス北公次の禁断の半生記」
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と同時に、1960年代、1970年代の「時代」を色濃く反映している。でも、いくら60年代、70年代とはいえ、この搾取ぶりは呆れる。