ベルタン「ギリシアの風景」

国立西洋美術館、あまり知られていない画家の珠玉の作品があるのもいい。
2007年購入なので、国立西洋美術館のコレクターとしての最近のいい仕事だ。


◆ジャン=ヴィクトール・ベルタン「ギリシアの風景」1812年

この夕暮れ近くの日の差し方がいい。

実際の風景を描いたのではなく、物語の1シーンを描いたそうなので「空想上の風景」だ。

でも、この絵に描かれた夕暮れ時の日の光はリアルだ。
既視感があるというより、確実に日本でも何度もみている。
もっとも郷愁を誘う時間帯の日の光だ。

私としては、時間と日の光という形のないものを絵に表そうとする発想に驚くし、それが成功していることにも目をみはる。


【参考】
国立西洋美術館
http://collection.nmwa.go.jp/P.2006-0003.html