ドミノピザのプチ暴動
クリスマスイブにプチ暴動が起こったらしい。
やらかしたのはドミノピザだ。
ドミノピザは、2016年12月現在で、全国で450店舗以上展開している。
従業員数も2016年現在で正社員500名 アルバイト約7,000名と、まずまず大手のチェーンだ。
http://www.dominos.jp/corporate/outline.html
そのドミノピザの店頭で、1時間待ちは当たり前、2時間以上待っても受け取りできない状況が発生。店頭は混乱を極め、時として怒号が飛びかったようだ。
正直、客的には、これはキレて当然だと思う。「たかだかピザ1枚でキレるなんて」という意見は的外れだ。ピザというメインなくしてクリスマスパーティーができない。ピザを持ち帰るまでピザ係のメンバーが不在なわけで、当然パーティーができない。要するに、ドミノピザの失態は、沢山のクリスマスパーティーをぶち壊してしまったわけだ。
もちろん、さっさとピザを諦めて、臨機応変に代替措置を講じるべき、というのは正論だが、多くの人にとってそれはなかなか難しいミッションだ。
なぜこんな状態になってしまったのか。まずドミノピザといえば、このサービスだ。
「BUY1GET1FREE」(ピザ持ち帰りなら1枚無料サービス)
宅配コストよりピザ1枚のコストの方が安いのだろう。これ自体は、結構前からやっている合理的なサービスだ。このサービス自体はよいものだと思う。でも、だから今回、店頭受け取り客が殺到して、トラブルが思いっきり可視化された。
なにが原因か。それは明らかだ。
上限値設定なき受注システム
このカオスをつくり出した元凶は、明らかに「供給可能量以上の注文を受け付けてしまいましたね」ということでしかない。
要するに「ドミノピザの注文受付システムには、上限値が設定されていない」ということがはっきり分かる。
当たり前だが、「1時間あたりの生産可能量」というものがある。「レジでさばける客数」だって限界数がある。
恐らくドミノピザは、これらを算出すらしてないだろう。
今回の混乱、客も被害者だが、現場のバイト社員も充分被害者だ。
しかし。ドミノピザの経営層の認識は違うようだ。
「12月24日(土)は想定を大幅に上回るご注文をいただき、多くのお客様に配達遅延 や店頭受け渡し遅延でご迷惑をお掛けいたしました。この結果を深く反省して、今後よ りよいサービスを提供できるように、スタッフ一同で取り組んでまいります。このたび は大変申し訳ございませんでした」
「スタッフ一同で」取り組むことなどなにもない。
「社長とシステム担当取締役、今後の対策と責任とれや」という話だ。
しかし多分、とらないんだろうなぁ。なにせ、騒動の原因を理解できているかも怪しいし。