金沢「近江町市場」の消費者会館がヤバい

金沢は近江町市場で、消費者会館を発見した。

壁はひび割れしまくり、階段はガムテープ補修という、「メンテナンスのされてない建物の見本」みたいな建物だ。

ここ、1階は「市場」で買い物客がたくさん出入りしている。昼間に地震があったらマジ怖い。「金沢のど真ん中」「金沢市民も観光客も多数利用する建物」なわけで、ここが派手に倒壊して死者が出たりしたら、かなり打撃を受けると思うのだが。
金沢市、これは何らか指導した方がいいのではないだろうか。


それはさておき、この「消費者会館」、展示もひどい。


もしも輸入がストップしたら

食料は人間にとって欠くことのできない生活物資であり、その安定供給は現在の日本にとって重大な問題です。しかし日本の食料自給率は低く、小麦や大豆に至ってはなんと4%しか国内でまかなうことができません。

さて。ここでいう「現在の日本」ていつやねん。

ソ連が存在する世界って、1991年以前なんですが。
「現在」って25年近く前のことを指す単語なんでしょうかね。


で、食糧自給率だが、農林水産省のホームページをみてみよう。

http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html

2014年の日本の食料自給率
カロリーベース総合食料自給率で39%。
年生産額ベース総合食料自給率で64%。

確かに高くはない。でも、あえて小麦の「4%」という数字のみを明示するのはいかがなものか。ていうか不適切。全体の数値を載せず、低い品目の数値だけ載せるって、意図的なミスリードを狙っているとしか思えない。

ちなみに2014年の小麦の食料自給率は13%。
ソ連のあった時代より、今の方が小麦の自給率は上がったらしい。

まぁしかし、近江市場といえば、やっぱり魚。
だったら食料自給率なんてのの紹介は他に任せて、水産資源について紹介すればいいのに。

金沢の代表的な魚の、日本全体と金沢の港で揚がった魚の統計とか。
水産資源管理についてとか。

クロマグロ問題とか、ホットな話題だろうし。

クロマグロ 

成魚は寿司や刺身の高級食材として、若齢魚は比較的手ごろな刺身用食材として利用されます。漁獲物のほとんどは尾叉長100センチ未満の若齢魚であり、若齢魚の漁獲を抑制することが資源を保護するうえで大切です。

出典:石川県水産総合センター
http://www.pref.ishikawa.jp/suisan/center/sigenbu.files/opendata/top.html

クロマグロ、捕ってしまったら次世代が消滅してしまう若齢魚ばかりとってると。
若齢魚は「食べごろ」ではない上、高く売れないから金にならないにもかかわらず。
一体、誰得状態。

一方で、しっかり水産資源管理が上手くいっている魚もあるだろう。

この辺、断然おもしろい展示ができるのに。
もったいない。