噴火リスクと規制と観光と
ここ数年、火山活動が本当に活発だ。
桜島は噴火が日常な状態続いている。2009年から特に激しい。
http://www.jma-net.go.jp/kagoshima/vol/data/skr_erp_num.html
2011年1月19日 霧島山(新燃岳)噴火
2013年8月26日 諏訪之瀬島噴火
2014年9月27日 御嶽山噴火
http://www3.nhk.or.jp/news/ontake2014/old/
2014年8月3日 口永良部島噴火
http://kuchi-erabu.org/funka.html#hpb-container
2014年11月25日 阿蘇山噴火
気象庁の噴火警戒レベルを見てみよう。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/keikailevel.html
2015年4月現在 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)が6火山、噴火警戒レベル3の入山規制が3火山となっている。
吾妻山 2(火口周辺規制)
草津白根山 2(火口周辺規制)
御嶽山 3(入山規制)
三宅島 2(火口周辺規制)
阿蘇山 2(火口周辺規制)
霧島山(新燃岳) 2(火口周辺規制)
桜島 3(入山規制)
口永良部島 3(入山規制)
諏訪之瀬島 2(火口周辺規制)
2010年時点では、噴火警戒レベル2が5火山だけだったのに。
もっとも、御嶽山も口永良部島も「警戒レベル1」で噴火している。
御嶽山の噴火では、63名が命を落とした。
噴火規模は小さくても、紅葉シーズンの土曜日お昼という、これ以上はない最悪なタイミングの噴火だったことが大きな被害を生んだ。
噴火前、火山性地震は増加していたが、明確に噴火の危険が高まっていると判断するほどの前兆はなかった。
噴火前にレベル2に警戒レベルを引き上げて火口周辺規制としなかったことは仕方なかった(妥当だった)と思う。
さて。春が来た。
福島の吾妻山では、冬の間、5㎞の範囲で入山規制をしていたのに、磐梯吾妻スカイラインが春に開通されるのに合わせて入山規制を、火口から500メートル圏に縮小する。
別に危険が低くなったからではない。でも規制のデメリットが大きくなるので規制を緩和する。
この規制緩和は妥当だと私は思う。
規制は、リスクと規制による損害を衡量して決めるべきものだ。
そう思うと、例えば箱根など、あれだけの観光地だ。危険が高くなっても規制はしにくいだろう。
これからゴールデンウィーク、そして夏がやって来る。
とりあえず「山には覚悟を決めて行こう」。
★★★
2015年5月6日、箱根の噴火警戒レベルが2に引き上げられた。
http://www.jma.go.jp/jp/volcano/forecast_03_20150506060003.html
ゴールデンウィーク中のこの規制実施は、正直「想定外」だった。
多分、噴火も噴出もなく終わる可能性が高い。
でも、大涌谷の、あのロープウェイの運行は不安だった。箱根は御嶽山と違ってフットワークのよくない人たちが沢山訪れている。箱根は日本で最も「小さな噴火・噴出、大きな被害」の可能性が高い山だろう。なにせ観光客の数が桁違いだ。
ロープウェイが運転停止したのは「よかった」と思う。
【更新】
更新日:2015年5月11日