東京駅開業100年記念Suica発売暴動

東京駅開業100周年の12月20日
この日は日本の鉄道史に残る日となった。

・東京駅に9000人以上、身動きできないくらい人が集まって
・展示してあった東京駅駅舎模型とか破壊され
・罵声が飛び交い
・警察が出動

なんと2014年の東京駅で暴動発生。

なんでこんなことに?

「東京駅開業100周年記念Suicaが発売されたが入手できない人たちが続出したため」

…アホすぎる。

【騒動概要】
・開業記念で発売されるSuicaがとても素敵なデザインだった。
・限定15000枚販売を発表 → 転売ニーズが生まれる。
・東京駅で20日朝8時からの発売することを告知
・JRは「前日から並ばないでね」とお願いしてたが実際は徹夜組出現 → 当たり前。
・めっちゃお客が集まってしまったが、行例の適切な整備、誘導などもほとんどされず。割り込みも多発。
・混乱の中、(売り切れではなく)発売中止。
・買えなかった客が切れる。→ 転売業者から購入を仕事として請け負った人たちも多数いるはずでそりゃ怒るわ。

…完全にJR東日本が悪いだろう。

器物損壊とか罵声とか「それはアウト!」ではあるが、「せっかく長時間並んでたのに、販売中止で買えないってないわー」という怒りはもっともだと思う。


【問題点まとめ】
ポイント1)販売数限定の意味不明
買いたい人が全員買えるようにすればいいじゃん。販売数を限定する意味が分からない。
枚数が売れた方がJR東日本は儲かるわけで、そりゃ枚数売れた方がいいだろう。在庫リスクは抱えたくないのは当然だが、なら予約販売すればいいだけだ。これだけ情報インフラが整備された現在、方法も至極簡単だ。自社ホームページ上で予約受付をすればいい。

大体、販売数限定なのに「並ばない」とかありえない。それが「出来るだけ早く並ぼう」と加速するのはごく自然な心理だし、それを防ぐ有効な方策もない。JRは「前日から並ばないでね」とお願いしていたようだが、お願いに実行力などない。それに、仮に並べないように窓口付近を立ち入り禁止にしても窓口に至る最短場所に陣取るだけだ。それは「実質、並んでる」状態だし。


ポイント2)転売は当然。全く「悪いこと」ではない。
一方に「東京駅で行列するのは嫌だけどあのSuicaは欲しい」「高くても欲しい」という人達がいて、もう一方に「行列に並んでゲットして販売することは手間じゃない」「ていうか儲かりそうだし」という人がいたらそりゃ商売は成立する。幸いにヤフーオークションとかのインフラも整備されてるわけだし。転売者のどこにも「悪い」要素はない。この転売を否定したら「市場」というものの全否定でしょ。それはない。


★★★

開業記念Suica自体はとても素敵なデザイン。個人的には定期券を載せられないSuicaはいらないが、世の中には定期は必要ない鉄道利用者も沢山いる。

JR、ここはしたたかに騒動を逆手にとって、上手い演出と煽り文句をつけて、今からでも予約を受け付けて再販してみたらいいのに。

http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140914.pdf#search='%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%A7%85%E9%96%8B%E6%A5%AD100%E5%91%A8%E5%B9%B4%E8%A8%98%E5%BF%B5Suica'

★★★

JR東日本、12月22日に希望者全員に再販を公表。

http://www.jreast.co.jp/aas/20141222suica100_stop2.html/

ネットと郵便で受け付けて希望者に送料無料で発送するそうだ。
騒動の敗戦処理としては文句なし。

ひっそりとした発表が大企業のJR東日本らしい。
弱小電鉄だったらここでなりふり構わず煽りを入れたかも。とか思ったり。

うむ。せっかくだから私も買っておこう。東京駅暴動記念Suica

というか、素敵デザインなので普通にプレゼントとかでも喜ばれそうだし。