腕時計の理想

腕時計とは、100年ほど前にようやっと可能になった贅沢品である。
日本で初めて服部時計店が腕時計を発売したのは1913年のことだ。
これにより、いつでもどこでも時間を確認することが出来るようになった。腕時計とは、時間を身に着けることだ。これは人々の生活感覚や常識を、市井の人の生きる世界を変えただろう。
腕時計の存在そのものに感動してしまうのだが、最近は更に進化して、考えうる理想形さえ実現している。

理想の腕時計の条件。

1.時間が正確であること
となれば電波時計だろう。秒単位で狂いがない。

2.メンテナンスが楽で時間が止まる確率が低いこと
ソーラー時計が一体、何年持つのか分からないが、窓際で保管して充電している限り、クォーツと比べて「はっと気づいたら電池切れで止まっている」ということはほとんど起こることはない。

3.軽いこと
重いと疲れる。

4.文字盤が見やすいこと
見やすいに越したことなし。

5.文字盤に日付も表示されていること
日付も時計で分かると便利。

6.音がしないこと
秒針の刻む音がすると気になってしまってアウト。音はいらない。

★★★

こうした贅沢な条件を満たすにもかかわらず、手軽な価格で手に入るのがまた凄い。

例えば。

[シチズン]CITIZEN 腕時計 xC クロスシー HAPPY FLIGHT Eco-Drive エコ・ドライブ 電波時計 多局受信型 針表示式 EC1034-59W

この小ささでここまで機能を詰め込んでいるとは感動もの。12月現在で約4万2000円。安い。
セイコーは今年10月にようやっとカレンダー付がでた。12月現在で約3万6000円。

[セイコー]SEIKO 腕時計 LUKIA ルキア カレンダー付き ソーラー電波修正 サファイアガラス スーパークリアコーティング 日常生活用強化防水 (10気圧) SSVW001

技術の進歩につくづく感嘆する。

ところで、電波腕時計は海外メーカーではほとんどない。
考えられる仮説は二つ。

1.世界のユーザーは秒単位での正確さを求めていない。
2.電波時計に関して日本のメーカーは一歩抜けた技術力を持つ。

さてどちらなのだろう。