選挙の作法と楽しみ方

インターネット普及以前の話である。
何の選挙だったかは忘れた。町内には立候補者3名のポスターが貼ってあった。
脂ギッシュな中高年男性達の写真はどれも同じにみえて区別がつかない。
この3択ですか…。

投票の判断根拠は、政党名とポスターの顔と選挙公報のみ。
当日、選挙会場で途方に暮れた。「誰に入れればいいのか全く判断つきません」。

★★★

さて、時代は変わった。インターネットの普及は、ようやく民主主義を可能にしたといっても過言ではないだろう。

私の選挙の作法と楽しみ方をまとめてみた。

1.選挙の概要、定数、立候補者を確認
まず、選挙の総合サイト「ザ選挙」で選挙の概要と定数と立候補者を確認する。

各家庭に選挙公報が配られるが、私としては選挙になくては困るツールは断然「ザ選挙」のサイトだ。知りたい情報に手早く的確にアクセスできる。

2.立候補者のチェック
(1)まずは公式サイト
政治家は、自分の考えや活動を有権者に伝えるのが仕事だ。公式サイトがないというのは論外だ。その時点で「(現職なら)仕事してない」、「(政治家として)やる気がない」→論外!と言い切れる。
というか2013年の今、公式サイトがない候補者が存在するのがむしろ凄いと思うのだけれど。

そんな論外候補はさておき、公式サイトをざっとみるだけでも結構、投票の判断基準になる。「手作り感満載だけど頑張ってるなあ」というサイトも「お金はかかってるけど内容がない気が(支援団体はどこだ?)」というサイトもある。
一般的に現職議員のサイトの方が見やすくて充実している。新人のサイトは実績がないわけなのでどうしても内容が薄かったり、立候補に際して急いで作っていて構成が稚拙だったりするのは仕方ない。
あとSNSをやっている候補者なら、そちらも大いに参考になる。新人の場合は、むしろSNSの方がバックグラウンドや思いを走りながら伝えられて有効なツールかもしれない。


(2)現職議員なら議会での発言内容を確認
議会を傍聴に行くのはなかなかできないが、今は議会の会議録はホームページで公開されているので簡単にアクセス可能だ。
各議員の仕事ぶりや専門性や資質、その他諸々が結構よくわかって面白い。むしろ公式サイトよりお奨めだ。普通、こうした実績がある分、現職議員が有利にならざるを得ない。
もっとも逆に「この質問、何を目的としているのか意図がわからない。質問の仕方が稚拙過ぎないか」とか「いくらなんでも、この発言内容はちょっとヤバ過ぎだろう」と唖然とする発言を発見したりすることもある。

国会会議録検索システム
http://kokkai.ndl.go.jp/
東京都議会会議録
http://asp.db-search.com/tokyo/

発言者を指定して簡単に検索がかけられるところが素晴らしい。


(3)政党の公式サイトをチェック
政治家は政党を基盤として活動するわけなので、立候補者の所属政党は無視できない。候補者の所属政党のホームページで掲げている公約、マニフェストを確認する。
というか、私は選挙がなければ各政党のホームページにアクセスすることなどまずない。選挙は一般市民にとって重要な参政の機会なのだな、と思う。

地方選挙の場合は、地方自治と国政の課題は違うので各議会の政党ホームページを見る。

例えば都議会の場合はこんな感じだ。
・都議会民主党 http://www.togikai-minsyuto.jp/index.html
・東京都議会自由民主党 http://2013togisen.your-party.jp/agenda/
・都議会公明党 http://www.togikai-komei.gr.jp/

少数政党はアジェンタとか。

みんなの党 アジェンタ2013 http://2013togisen.your-party.jp/agenda/
 

4.選挙速報を楽しむ

ここまでやって投票に行ったなら、選挙速報を見るのは相当楽しい。